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2008年10月23日木曜日

「日本語教師」という仕事

夕方5時から始まった会議が終わったのは8時半。いや~、疲れました!
日本語教師を求める学校は多いのに、教師養成講座はどこも結構苦しい状況らしいんですよね。で、ウチの学校としても、これからどうするかを話し合っていたわけです。

日本語教師って、なんだか誤解されていることが多いんですよね。仕事を尋ねられて「日本語教師です」って言うと、だいたい反応は次の二つ。一つ目は「国語とは違うの?」。二つ目は「英語できるんだ、すごいね~」

私が日本語教師であることは、ブログを読んでくださっている方はご存じだと思いますが、この仕事について改めてちょっと解説します。
まず、日本語教師は国語教師とは違います。教える相手は外国人なわけで、外国語として日本語を教えるわけですから、語学教師なんです。英語の先生なんかと同じ。ちなみに日本語文法と国語文法はちょっと違います。外国人が覚えやすいように整理しなおされているからです。
次に、日本語教師だからと言って、英語が話せるわけではありません。私をご存じの方は当然、私が英語を話せないことはご存じでしょう??

だいたいね、世界中の人が英語わかるわけじゃないんですよ。アルファベットが読めない人だっているんですから。
じゃあ何で教えているかというと、日本語だけです。日本語で日本語を教えているんです。初めて勉強する人にも。(これを直接法と言います。一方、外国語を使って教えることを間接法と言います。私自身、中国語を使った間接法の経験はありますが、国内の日本語学校は、多くが直接法を取っているのです)

それから未だに時々言われるのは、「日本人なら誰でもできるんじゃないの?」ということ。そんなわけないでしょう。語学なんだから。

「泥まみれ」と「泥だらけ」の違いは何か。
「春になれば花が咲く」「春になると花が咲く」「春になったら花が咲く」の違いは何か。
「医者として田舎の病院に赴任した」という文の「として」とはどういう意味か。

こんなことを説明するんですよ、外国人に。ある程度分析力があって、説明の仕方に慣れていないと難しいでしょう??
教師養成講座の授業は、今まで考えもしなかった切り口から日本語を考えさせられるので、目から鱗の連続になるんです。

面白いと思うんですけどね、ホントに。これも養成講座の授業で扱う内容ですが、たとえば「あ~ん」の五十音図がありますよね。あの並びにも意味があるんですよ。これを説明すると、皆さんびっくりされます。

やりがいという面では、これほどやりがいのある仕事も珍しいと思います。何年やっていても、課題は出てくるし、日々勉強です。

でも…給料少ないんですよね。海外で働く場合、それなりに生活できます。ただ、貯金してお金持ちにはなれません。
国内の場合は、非常勤講師ですと、日本語教師だけで食べていくのは大変なのが現状。専任講師になれば一定給もらえますし、安定はしますが、こちらもお金持ちにはなれません。(私の場合、一応貯金はできています。多くはないでしょうけど)
こういう状況なので、教師になろうという人が減ってきているんですよね。日本語教育業界全体で、何とか教師の待遇改善をはかっていかないと、難しいのかもしれません…。

「やりたいことが見つからない」とか、「何かにチャレンジしたい」という方、「勉強したい」という方にはお勧めできます。
自分を活かす仕事なんて、待っていても降ってはきませんからね。

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