午前の授業を終えて教務室に戻ってくると、後輩の先生が「ひょん先生、お話が…」と。
主任のご実家から連絡があり、お母様がご危篤とのこと。主任は急いで帰省されたということでした。
お母様は以前からアルツハイマーがひどくて、施設に入っていらっしゃったんですよね。今月の初めにも、ご家族から「お前のことを忘れてしまう前に、一度帰って来い」と言われ、数日休みを取って帰っていました。
元気にふるまっている主任ですが、常にご両親(お父様もご高齢で、病気がち)のことを気にしているのは知っていただけに、今回のことはかなりショックだろうと思っていましたが…。
夕方、上司に連絡があったのですが、結局お母様のご臨終には間に合わなかったそうです。
つらすぎる…。
主任は私よりも3歳上です。3歳しか違わないんですよ。もうお母様を亡くされるなんて…。
私は兄弟の中で3番目の子供ですが、それでも母が27歳の時に生まれているので、親はまだ60代です。
主任は2人目の子供なのですが、ご両親が40過ぎてから生まれたので、お母様はもう80近かったんですよね。
80まで生きたんだから…という言葉も、きっと年下で、親がまだ若い私が言っても慰めには響かないでしょう。
かける言葉が見つかりません。
告別式などがあるので、今週は実家にいるようですが、戻ってきたときには、黙ってそばでできる限りの協力をしてあげるしかないかな。
考えてみたら、私の母方の祖母は私が5歳の時に亡くなっています。生前の記憶が1シーンだけあります。その次はポンとお葬式の時の記憶になってしまいます。「お棺に花を入れてあげなさい」と父方の祖母に言われたけれど、亡くなった祖母の顔があまりにも白くて、「怖い」と返事をした記憶があります。(怖がっていたら父に叱られて、結局、お花を入れたような気がします。曖昧ですが)
私が5歳の時…母に聞いたら、祖母は57歳で亡くなったのだそうです。
57ですよ!あまりにも早い!
親の死って、先のことのように思っていてはいけないんですよね。
今、自分の両親が二人とも健在だということが幸せなんですよね。
兄たちが仕事で成功していくこと。そして、私が幸せな結婚をすること。私の子供の世話をすること。
これが今の母の願いです。
父の願いは、おそらく「私の子供の世話」以外は母と同じであると思われます。子供にはそういう話をしないので、はっきりとは知りませんが。あ、会社を大きくしていくことはあるでしょうね。でもそれは私ではなく、兄たちに託されています。
両親を幸せにすることが、成人した子供の勤めなんだろうな。
精一杯育ててくれた恩返しをしないと。
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