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2008年11月24日月曜日

『経済はナショナリズムで動く』

現在読んでいる本です。『経済はナショナリズムで動く』中野剛志/著(PHP研究所)
私は別に経済に興味があるわけではないのです。ただ、(私をご存じの方はおわかりだと思いますが)著者が非常に身近な人なもので、読んでおいたほうがいいかなと思っただけで。

経済にまったく疎い私でもちゃんと読める本です。これまでバラバラに知っていた現象(世界情勢)同士のつながり、原因等、あまり良く分かっていなかったことについて勉強させてもらった感じです。
ただ、私はこれを経済書として読みながらも、根底にある「ナショナリズム」に自分の今模索している方向と似たようなものを感じていました。この本でのナショナリズムは当然「経済ナショナリズム」のことですけどね、ナショナリズムはナショナリズムなんです。

「日本の経済はヤバイ!」「日本はどうすればいい?」
昔からよく叫ばれるこれらの声。この本はそんな次元のものではありません。これまで(そして今でも)経済学者たちが声高に唱える経済論について、「実は世界と逆行しているぞ!」と警鐘を鳴らしている本です。日本がグローバル化するために、ということで取られてきた様々な政策と、経済学者たちの論理。それが実はグローバル化ではない方向へ行っているのだということを、歴史を踏まえ、根拠を丁寧に示しながら記しています。

先日、仕事で「国際協力を仕事にする」ことを考える学生たちの就職相談に乗る機会がありました。
国際協力をするということは、日本について理解していなければ本気で取り組むことはできないと思うんですね。自分の国・自分の文化・民族を知らない人が、他民族・他文化を理解するのは難しいと思うからです。でも、「海外で働く」「国際協力」という言葉の響きのみに憧れている若者のなんと多いことか!

「選択肢の一つとして、国際協力もいいかな~と思って」

…なんじゃ、そりゃ。選択肢の一つって…たとえばどこかのお店で働くのと、国際協力するのは同じ次元のものなのかい??
国際協力=大層な仕事をする ということではありません(日本語教師だって「大層な仕事」ではありませんからね。「大切な仕事」ではあるけれど)が、自国について、そして世界について、少なくとも「人間」についてもう少し知らないと、「協力」にはならないと思うんだけどね。

経済書としてだけでなく、自分の国について考えるという点においても、この本はいいなと思いました。

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