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2010年9月16日木曜日

生まれる前からの子育て

池川明 著『赤ちゃんと話そう 生まれる前からの子育て』という本を読みました。

子供が持つ胎内記憶についての本です。
お腹の中にいた時の記憶についてのアンケート結果や、お母さん達から聞いた話などが出ています。
そこから、赤ちゃんと良い関係を築き、赤ちゃんが元気な心で成長するためには、妊娠中のお母さんの生活や気持ちの持ち方が大切だと説いています。
例えば、お母さんがお父さんとケンカをすると、赤ちゃんはお腹の中を暗い・寒いと感じるんだそうです。
それから、どのお母さんから生まれてくるかは、赤ちゃんが決めているというのです。元気に生まれてくる赤ちゃんはもちろん、流産となってしまう赤ちゃんも、お母さんに伝えたいことがあるのだそうです。

我がチビちゃんも、私たちに伝えたいことがあるんですね。
私を選んでくれてありがとう!
大切にするからね。

特に心に残ったのは、赤ちゃんがいくつか目的を持って生まれてくるということでした。
その目的の第一が、「お母さんを幸せにすること」なので、もしお母さんが子供を作ったことを後悔したり、子供に無関心であったり、愛情をうまく伝えられなかった場合、第一の目的を達成できない子供は混乱し、自信喪失してしまうということでした。その場合、その後の人生もうまく渡っていけなくなる可能性があることも頷けます。

この本は、妊婦を考えている人か、妊娠中の人、流産などで赤ちゃんを失った人向けに書かれたものですが、ちょっと書き方を変えて、思春期の若者に知らせるべきだと思いました。
親に反抗して誤った方向へ行ってしまったり、考えもなく子供ができる可能性がある行為に及んでしまったりする前に考えさせる機会を持つべきだと思うんです。そして、自分の子供の頃からのこと、親との関係などを見つめ直しすことが必要なのではないでしょうか。

子供は親に愛されていないと思っていても、実は愛情を伝えるのが下手だっただけで、親の方では精一杯愛していたつもりだった…などの例がこの本には出てきます。そういったことを思春期の子供に他者が伝えることは、ボランティア精神などを学ぶことよりも優先すべきことなのではないでしょうか。

私の友人は、子供の頃にご両親が忙しく、構ってもらえなかったことで、30歳ぐらいになってから心を病んでしまい、35歳で自らあの世へ行ってしまいました。実際、ご両親はとても子供達を愛していらっしゃいました。お父さんはただ不器用な職人気質だっただけ。お母さんはただお父さんの手伝い(レストランを開いたばかりで大変な時期だったそうです)で忙しかっただけなのです。
それを友人が理解した時には、すでに病が進んでしまっていて、一時はわずかに回復の兆しが見えたものの、結局は回復しきることはありませんでした。

自分の人生がうまくいかないのは親のせい、と親殺しが起こったり、世の中のせいにして無差別殺人をするような事件が起こったり。それから自分の子供を虐待してしまう親になってしまったり。
現代が抱えるこういう問題は、早ければ胎児のころからその影響があるわけです。そのことを、「親」になる行為に踏み出す直前の世代に伝えるべきではないでしょうか。

教育関係者の方々には、ぜひ考えていただきたいところです。

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