一昨日と昨日はちょっとだけ本を読む時間ができたので、至福のひとときが過ごせました。
サマセット・モームの「アシェンデン」を読んでいました。
高校の時に文学史の授業でモームの作品については「月と六ペンス」だけ挙げられていたと思うのですが、文学史としてさら~っと紹介されたのでは、作品の面白さがまったく伝わらず、「わけわからんタイトルだ・・・」で終わってしまったのが残念。もしここで高校の先生がこの作品の面白さを伝えてくれていたら、きっと私は図書館に駆け込んで読んだでしょうし、それをきっかけにしてモームの作品を読み漁ったと思うのです。
作品の内容じゃなくても、せめてモームがイギリス政府の諜報員だったことだけでも触れてさえくれていたら、高校生たちはきっと興味を持ったでしょう。
サマセット・モーム→代表作「月と六ペンス」
こんなことだけ暗記したって、しかたがないのです!!
あ~あ。学校の先生は、何てもったいないことをしてくれたんだろう!
「アシェンデン」はまさにモームが諜報員をしていたときのことが基になって書かれた作品です。
これが実体験に基づいて書かれただけでも興奮しますが、話の面白さだけではなく、モーム特有の人間観察がしっかりなされていて、他の作品同様、登場人物たちが魅力的です。
サマセット・モーム全集はどうやら絶版になっているようなので、来月以降、しなければならない作業が少し減った頃に図書館で1冊ずつ借りようと思います。
話の筋とはまったく関係ないのですが、アシェンデンって、名前が何だか素敵です。一説によると、モームが若い頃に接した美青年(!)の名字だそうですが・・・。
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