自己紹介

自分の写真
血液型…A型/ 星座…牡牛座/ 性格…頑固な保守派/ 得意なこと…セリフの暗記/ 苦手なこと…手先を使うこと、音符を読むこと、整理整頓/ 口癖…あら、まあ!

2008年10月31日金曜日

立場と考え方の板挟み

航空自衛隊トップの幕僚長が、「日本は侵略国家だったのか」ということについての論文を発表し、更迭されるというニュースがありました。

退職してから発表すればいいのに…というのが、第一の感想です。

この人の意見や歴史的事実が正しいかどうかという問題ではないんですよね。立場を考えなければいけないということが問題なわけで。

戦争のころについての事は、非常にデリケートな問題ですので、私も日本語教師を養成しているという立場上、個人的意見を書くのは控えたいと思います。自分なりに考えていることはありますが、日本語教師は中立であれ、というのも大切な姿勢なので。

政治家の失言もそうですが、「立場」っていうものがありますよね。
周りの国とうまくやっていかなければいけないときに、それを邪魔するような発言をなぜ敢えてするのか。「言いたいから」というのでは、あまりにも大人げない。
意見を持つということは大切だと思うのですが、その板挟みに苦しみつつ、それでも仕事上の立場をわきまえ、所属組織の利益を考えなければいけないのではないでしょうか。

ものもらい

火曜日あたりから、ものもらいができていて、目が軽~く腫れています。
医者に行く時間もないし…と放っておいたら、だんだん腫れが目立つようになってきたので、校舎移動の間に眼科に寄りました。

診察してくれた医者は「早く来い!」と言いたげでした。そうですよね。ハイ、ごめんなさい。
だって、時間ないんだもの。夜10時過ぎまで診察していてくれるんだったら行けますけどね。どうせ6時くらいに閉まっちゃうんでしょう?

この程度で病院行くのもな~、と思うんですが、一応お客を相手にする仕事だし。万が一のことがあったら困るしね。

こんな目のときに、トンハさんのお芝居がなくてよかった…(^0^)
トンハさんって、相手の目をしっかり見て話すんですよね。こんな目は見られたくない。
以前、いきなり「今日、泣いたんですか?」と言われたことがあります。「どうしてですか?」ってびっくりして聞いたら、目を示して、「泣いたように見える」と。私の目が赤かったので、観劇中に泣いたのかと思ったそうです。本当は結膜炎だったからなんですけどね。
月曜日に祐さんのお芝居を観にいきますが、祐さんは入りでも出でも、取り囲むファンにハイタッチするだけなので、大勢の中の一人が結膜炎だろうが、ものもらいだろうが関係ない。安心して入り待ち・出待ちできるわけです。

なんだかんだ言っていますが、本が読めて仕事ができれば、多少のことは気にしない。
治るまでの2,3日、ものもらい君とも仲良くやっていきます。ちょっと痛痒いけれど、イライラせずにね!

2008年10月29日水曜日

“自分探し”

「自分探しの旅に出る」って言う人、いますよね。ウチの教師養成講座でも、自分探しの旅をした結果、日本語教師になろうと思ったって言うかたがいらっしゃるんですね。

皆さんは、自分探しってしたことありますか?してみたいですか?そのために、旅をしますか?


私はこれまで、自分探しという言葉が嫌いだったんですね。探さなきゃ自分がわからないの??って。

自分がしたいこと、自分が好きなこと、これから進んでいく道…。それらを探さなければわからないという経験をしたことがなかったんです。


先日、本屋でいろいろ見ているときに、ふと思いました。「今の私の状態って、自分探しに入るのかな…」と。


以前、ここにも書いたんですが、秋葉原の無差別殺傷事件をきっかけにして、自分に何かできないかと思い始めたんですね。で、その気持ちは今も変わらず、私という小さな個人にできることを考え続けています。

旅にこそ出ませんが、これから自分がすべきことが具体的に見えないという、初めての状態なんです。勉強の仕方がわからない、以前の問題ですよ。何に携わっていいのかわからない。それを探しているわけですから、自分探しなんですよね、これ。

本屋をふらふらするのだって、何かヒントはないかという気持ちなんです。

自分でどう進んでいけばいいかわからない、というイライラした気持ち。焦り。…初めての経験です。


手当たり次第に読んでいて、最近、なんとなくひっかかるものを感じたのは渡邉美樹さんの本。そう、ワタミの社長さん。この人の生活って、超人的ですね。忙しすぎるし、自分に厳しすぎる。「それが成功の素だ」と言われればそれまでですが、「成功」を望んでいるわけではない私は、この人の生活をマネしようとか、そういうことは思いません。でも何かがひっかかるんです。考え方なのかな、教育とか社会に対する。。。

とりあえず、更なるヒントを求めて、渡邉さんのブログを「お気に入り」に登録しておきました。


私の“自分探し”はまだまだ続きます。。。

みなさん、何かヒントになりそうなものがあったら、教えてください!

ちょっと嬉しい夢

久しぶりにトンハさんが夢に出てきました。
寝る直前まで、トンハさんのファンの方にメールしていたからかな。しょっちゅう会うメンバーではなくて、メールのやりとりばかりで、きちんとお会いしたことがない方なので、1回のメールが長くなってしまうんです。そのメールを書いている間中、頭の中ではトンハさんのことを考えているわけですからね。そのまま寝たら、そういう夢を見るのも当然かもしれません。

場所は帝劇の地下でした。つまり、楽屋口です。だからといって、別に「エリザベート」観劇後だったとか、そういう設定はありませんでしたけど。
細かい内容はまったく覚えていません、残念なことに。覚えているのは、サインをもらったことだけ。で、実際も時々、気が向くとサインに加えて一言付け足して書いてくれたりするんですが、夢の中でもそうしてくれていました。ただ、いかんせん、何て書いてくれたのかを忘れてしまいました。(ハングルだったっていうのもありますが)
でも、久しぶりにトンハさんの優しい声と口調が(夢ですが)聞けて嬉しかったです。目覚めてしまったのが残念!

2008年10月26日日曜日

日本の病

今日はちょっと説教臭いことを書きます。ずっと考えていることなのですが、今日、本を読みながらますます強く思ったので、ここにまとめておこうと思った次第です。

昨日までは夏目漱石の『明暗』を読んでいたんですが、読み終わって次に選んだのは全く違うもの。脳科学者である茂木健一郎氏の『ひらめきの導火線』でした。
決して速読ではない私でも2時間程度で読めてしまう、簡単な本です。

私、なぜか茂木健一郎さんが好きなんですよね。学生時代のことなんかを聞いたり読んだりしていると、本当に落ちこぼれた経験はないようなので、そういう部分が影響しているような考え方にすべてうなずけているわけではないんですけど、なんとなく勇気がもらえるので。妙に共通するものを感じてみたり。おこがましいけれど。
ちなみに私の発想は、茂木氏と違って、落ちこぼれで虐められっ子だったという経験が大いに影響しています。プライド高いのに落ちこぼれだったというのが、自分でも面白い。凶悪犯罪に走る人たちと自分は紙一重だと思う。でもだからこそ、酷い事件が続くと、自分に何かできることはないかと考えるのです。

『ひらめきの導火線』は書店ではビジネス書のところにありました。でも、教育者とか親が読むべき本ではないかと思います。ビジネスで成功したいと思う人たちが読んでも得るものはあるのでしょうけれど、大きくなってからできることって、たかが知れていると思うんです。茂木氏が本当に日本に必要だと考える人を育てるには、子供のころからの教育を見直さなければ、現実にならないでしょう。

教育改革が叫ばれて久しいですね。「ゆとり教育」がもてはやされたかと思うと、それが見直されたり。でも、格差社会を批判している人たちの中で、「儲ける奴は徹底的に儲け、下の人たちはどこまでも苦しい」という立場で批判している大人たちが考え方を変えない限り、教育改革もうまくはいかないと思います。改革すべきは子供の教育ばかりではありません。大人の価値観もしかりです。

茂木氏も批判している「勝ち組と負け組」の考え方。競争は悪いことではないんですが、何をもって「勝ち」とするかを、社会で統一しようとしているところが悪いんですよね。競争って、なくてはならないものだと思います。どんどん競争すべきです。でも、結婚できることや女の身で会社経営に携わること、収入が人並み以上になること…と言ったいくつかに限定された部分での勝ち負けを決めるからいけないんですよね。

負け組と呼ばれる人たちが「弱者」になり、「弱者の声を大事にしよう」という同情論的発想から、僻みのような意見が正当化される。これが日本の今の社会がかかっている病の一つだと思います。そして「日本はダメだ」という思い込み。ダメならどうにかしようとすりゃいいものを、すべて「ダメだ、ダメだ」と批判ばかりして、足を引っ張ることばかり考える。憂いたってよくならないんです。行動しなきゃ!

たとえば政治。
政治家が悪い??政治家が何かをする前に、マスコミが足引っ張ってないかい??世論がマスコミにいいように操られていないか??それでダメだって言っても…それは自らがダメにしているんだよね?マスコミに登場する政治家の大部分が、互いの批判ばかりして、国民のためを思っているふりをしている。そしてそれが当たり前になっている今。
だからといって、若者の政治離れは政治家だけのせいかというと、それもあると思うけれど、そのせいばかりではないよね。学校の先生、マスコミ、親…すべてが影響しているんじゃないの??


日本社会全体、もっと自らを大切にすべきです。幕末の幕府みたいなんじゃないくて、改革することも含めて、自らを大切にするべきなんです。
大切にするためには、もっと日本の長所を知るべし。親だって子供の長所と短所を知っているでしょう??だから育てられるんですよ。他人に褒められなければ息子のいい点を見つけられないなんて親は、親失格でしょ。海外の人から賞を与えられたり、海外の新聞で褒められないかぎり、日本では認められないなんておかしい。
日本人一人一人が自分の長所と短所を知って、長所を伸ばしていくことを考える。他人の足を引っ張らず、自分の実力で上がることを考える。他人を育てることを考える。これが国力を強くしていくんだと思います。

グローバル化とは、世界へ飛び出すことだけではないし、海外の真似をすることでもない。同等に渡り合うだけの実力と自信をもつこと。ここに欠かせないのがナショナリズムです。グローバル化とナショナリズムを持つことは矛盾しません。

私と同世代の皆さん、そして私よりも若い十代、二十代の皆さん!!
自分を認めよう!他人を認めよう!ナショナリズムを持とう!その上で、日本を正常で強い国にしよう!!

2008年10月23日木曜日

「日本語教師」という仕事

夕方5時から始まった会議が終わったのは8時半。いや~、疲れました!
日本語教師を求める学校は多いのに、教師養成講座はどこも結構苦しい状況らしいんですよね。で、ウチの学校としても、これからどうするかを話し合っていたわけです。

日本語教師って、なんだか誤解されていることが多いんですよね。仕事を尋ねられて「日本語教師です」って言うと、だいたい反応は次の二つ。一つ目は「国語とは違うの?」。二つ目は「英語できるんだ、すごいね~」

私が日本語教師であることは、ブログを読んでくださっている方はご存じだと思いますが、この仕事について改めてちょっと解説します。
まず、日本語教師は国語教師とは違います。教える相手は外国人なわけで、外国語として日本語を教えるわけですから、語学教師なんです。英語の先生なんかと同じ。ちなみに日本語文法と国語文法はちょっと違います。外国人が覚えやすいように整理しなおされているからです。
次に、日本語教師だからと言って、英語が話せるわけではありません。私をご存じの方は当然、私が英語を話せないことはご存じでしょう??

だいたいね、世界中の人が英語わかるわけじゃないんですよ。アルファベットが読めない人だっているんですから。
じゃあ何で教えているかというと、日本語だけです。日本語で日本語を教えているんです。初めて勉強する人にも。(これを直接法と言います。一方、外国語を使って教えることを間接法と言います。私自身、中国語を使った間接法の経験はありますが、国内の日本語学校は、多くが直接法を取っているのです)

それから未だに時々言われるのは、「日本人なら誰でもできるんじゃないの?」ということ。そんなわけないでしょう。語学なんだから。

「泥まみれ」と「泥だらけ」の違いは何か。
「春になれば花が咲く」「春になると花が咲く」「春になったら花が咲く」の違いは何か。
「医者として田舎の病院に赴任した」という文の「として」とはどういう意味か。

こんなことを説明するんですよ、外国人に。ある程度分析力があって、説明の仕方に慣れていないと難しいでしょう??
教師養成講座の授業は、今まで考えもしなかった切り口から日本語を考えさせられるので、目から鱗の連続になるんです。

面白いと思うんですけどね、ホントに。これも養成講座の授業で扱う内容ですが、たとえば「あ~ん」の五十音図がありますよね。あの並びにも意味があるんですよ。これを説明すると、皆さんびっくりされます。

やりがいという面では、これほどやりがいのある仕事も珍しいと思います。何年やっていても、課題は出てくるし、日々勉強です。

でも…給料少ないんですよね。海外で働く場合、それなりに生活できます。ただ、貯金してお金持ちにはなれません。
国内の場合は、非常勤講師ですと、日本語教師だけで食べていくのは大変なのが現状。専任講師になれば一定給もらえますし、安定はしますが、こちらもお金持ちにはなれません。(私の場合、一応貯金はできています。多くはないでしょうけど)
こういう状況なので、教師になろうという人が減ってきているんですよね。日本語教育業界全体で、何とか教師の待遇改善をはかっていかないと、難しいのかもしれません…。

「やりたいことが見つからない」とか、「何かにチャレンジしたい」という方、「勉強したい」という方にはお勧めできます。
自分を活かす仕事なんて、待っていても降ってはきませんからね。

2008年10月21日火曜日

カメレオン?!

自分の部屋のあらゆるところから、カメレオンの小さな子供が湧いて出てきて、一方方向に進みます。
目指すは私の机の上。日当たりの良い机の上に、整然と並ぶカメレオンたち。机の上がいっぱいになっても、カメレオンの行列は続き、重なり合って机の上に並び続ける・・・。
私はただカメレオンを避けて逃げ回るばかり・・・・・・・・・。


何の話かと思われるでしょうが、もちろんこれは夢の話。
最近、何だか疲れる夢ばかり見るのですが、昨日の夜は部屋がカメレオンの子供に占領される夢だったわけです。

カメレオンの子供なんて見たことないんですが、夢の中では小さな緑の恐竜みたいな感じでした。で、夢っていうのはおかしなもので、チビッコ恐竜を見て、「あ、カメレオンだ」と即座に思うわけですよ。

せっかく寝ても、こんな夢ばかり見るのでは、休まりません、正直なところ。


風邪のことをブログに書いたので、みなさんから「大丈夫?」という労わりのメールをいただいています。
ありがとうございます。
こんな夢ばかり見ていますが、一応元気です。

今日は一日授業がないので、教務室でおとなしくしています。
日曜日に行なわれた日本語教育能力検定試験の問題でも見ながら・・・。

2008年10月20日月曜日

やっと熱がさがりました

今週は水曜日から風邪をひいていました。最初にウィークポイントである喉から始まって、鼻、くしゃみ、咳…と続いていました。で、土曜日の授業中に発熱。帰るときにはふらふら…。

日曜は一日中寝ていたのに、なかなか下がらなかったんですが、夜中になってようやく平熱に戻りました。まだ鼻は詰まっていますので、声はおかしいんですが、これなら授業しても大丈夫かな、と。

喉が痛くて大変だった金曜日、加湿器を買い換えました。これまでのはコンパクトで良かったんですが、一晩もたなかったんですよね。朝になると、部屋の空気は乾燥気味…という状態でしたので、ちょっと奮発して、長時間使い続けられるものにしました。
その結果、部屋はサウナ状態。たぶん、水蒸気の量も、前のより多いんでしょうね。朝は必ず窓を開けて空気の入れ替えをしないと、カビ生えそうです。
これでもか!ってくらい、喉に潤い。

日曜日。寝ている間、また疲れる夢を見ました。
まず、シーンは15年くらい前に住んでいた家の玄関。私と弟と二番目の兄がいました。そこにお客様が来ます。なぜかお客はオリンピックにも出たスケート選手の親。いきなり子供の成績表を見せて、子育て談義をするんです。内容は覚えていないけれど。で、これがなんだか聞いていて腹が立つような内容で。
自分も子育てしている兄が、理論ずくめで反論し、相手は何も言えなくなって帰っていきました。
次のシーンは車の中。
運転は母(実際は母が運転していたのは10年前くらいまで。最近は全然車に乗らない)で、助手席に兄、後部席に私と弟。弟は熟睡していました。
ガソリンスタンドで、給油をするため、母と兄が降りました。そしたら、運転席に誰もいないのに、車が勝手に動き出したんです。普通の速度で。運転できない私は焦るばかり。車は勝手に走って、高速道路に。このままでは事故になる!と、弟(運転できる)を起こすのですが、熟睡している彼はまったく起きる気配がない。ヒステリックに弟の名前を叫んで、体をゆすっているときに目が覚めました。

起きたら体は熱っぽいままだし、寝る前以上にだるくなっているし…。困ったもんです。
母に話したら、「あんた、何か不安があるの?」と聞かれました。

不安ねえ…。夢に出るほどの不安って、何だろう…???

2008年10月18日土曜日

何を求めるか

うちの学校にいる先生が一人、辞めるかどうかで悩んでいるらしいという噂を聞きました。
日本語教師って、どうしてもお金持ちにはなれない仕事なんですよね。その先生は独身なので、一家を支えるとかそういうのはないんですが、はやりちょっと経済的に不安らしいのです。まあ、私でさえ、学歴に見合う給料をもらっているとは思えないんですけど、その先生は私よりも数倍学歴高いからね…。
こういう経済的な理由でほかの仕事に変えてしまうという人は時々いるんですが、その先生の場合はそれだけではないようです。
「本を読む時間がない」「もっと勉強に時間を使いたい」「体調を崩しても、忙しくてゆっくり治せない」

これを言われたら「大学の助手にでもなれ」としか言えないですよね。他の先生たちだって、勉強は暇を見つけてするしかないし、読書は平日の電車の中や休日にしかできないんだから。体調のことは日本語教師だからじゃなくて、普通の会社員にも同じことが言えてしまうでしょう。

私も以前、大学院に戻るかどうか考えたことがあります。そもそも数年現場を経験したら、院に戻るつもりで就職していたのですから。
でも、その時出した結論は、当分は現場にいようということ。資料をあさったり、分析したり、論文を書いたりすることではなく、自分が学んだ理論を生かして、現場で日本語教師を育てることを選んだんです。

今は、自分がどこまで仕事で成長できるか、自分自身を試しているところです。給料云々は考えていません。別に出世したいわけでもないし。でも、一人でも多く、優秀な日本語教師を育てたいと思っているし、実際に教師にならなくても、日本語に興味を持ってくれる人を一人でも多く作ることが大切だと思っているのです。それから、学校にいかに貢献していくか。もちろん、いろいろと不満はあるんですけどね、会社に対して。でも、自分自身が何もできないのに、文句ばかりも言っていられないから。自分がどこまで仕事できるかは、自身への挑戦です。私は自分に勝ちたい。これが私のモチベーションかな。

同僚の先生は状況を変えることで「自由」を求め、私は現状を維持しながらの「挑戦」を求めています。そもそも考え方が違うので、私はその先生に思い直すようになどは言わないでしょう。

人生・状況・生活に何を求めるか。

皆さんは何を求めますか…?

2008年10月13日月曜日

休暇の最終日

今日で夏休みもおしまいです。
休暇の最終日にしたことと言えば、布団を干して、洗濯して、髪を切ったというぐらい。そのほかには特に何もせず、ダラダラしました。休暇中、ダラダラした日は今日だけです。(最初の3日は観劇、5日間は旅行で動き回りましたから)

今回の休みで、自分がいかに「リラックス」を求めているかをひしひしと感じたので、これからの生活の中で、いかにこまめにストレスを解消していくかを考えていこうと思いました。
しょっちゅう観劇していて、自分ではストレス解消しているつもりだったんですけど、今回の5日間の旅行は自分の中で非常に大きなものだったんです。

しょっちゅう旅行することはできませんが、一人で長時間身体を動かしたり、時には自然の中で過ごしたりという休日も作っていかないと。劇場に通うばかりではダメなんですね。(劇場って、観劇中は一人の世界に入れますが、それなりに周りに気を遣うし、何せ人が多いですからね!)

明日から仕事です。
生活パターンを見直して、自分が壊れてしまわないように過ごしたいものです。

平泉→帰宅

10月12日について。
旅の最終日は晴天。前日は毛越寺しか行けなかったので、新幹線の時間までに平泉を見ておこうと、9時から行動開始。連休の中日ということで、平泉は人出が多かったです。
田沢湖で自転車がパンクしたショックがあったので、ここでは歩いて行動。ガイドブックに紹介されている道の通りに進むと、人が多そうなので、逆行することにしました。実際、逆行しても人はいますが、ガイドブック通りに行くよりははるかに少なかったと思います。
義経堂に行った時に、草むらから志半ばにして倒れて行った者達が蘇って来るのではないかと思うほどの気を感じた…ような気がしました。私は霊感などはないんですが、ここではぞ~っとしました。芭蕉の句に「夏草や 兵どもの夢の跡」っていう句がありますよね。あれが頭にあったからかもしれません。

中尊寺の人の多さはすごい!
本堂に続く月見坂が結構急で、荷物を預ければよかったとちょっと後悔。坂の下のお店の前を通ったら、店員さんに「無料で荷物預かりますよ」って声かけられたのを断ってしまっていたんです。この傾斜と距離…まるで修業です。
でも、この坂道修業は、ハプニング続きのこの旅の禊ぎだと思うことにしたら、少しやる気になりました。
弁慶堂、本堂、金色堂と見て回り、山を下りました。その後、少し離れたところにある「ゆめやしき」も見に行きました。奥州藤原三代を蝋人形で表したものが展示されているところです。迫力がありましたねえ。等身大ですもん。あまりにリアルなので、ちょっと怖かったけど。

ああ、そうそう。月見坂を下りて、ちょっと進んだところにある漆器のお店で、両親にお土産を買いました。夫婦箸です。母のためには、もうひとつ。お茶会で使ってもらえそうな菓子器。これは荷物になるので、郵送してもらうことにしました。(送料をおまけしてくれたおばさん、ありがとう!)

14時48分一ノ関発のやまびこ号。途中、仙台ではやて号に乗り換え。
17時8分東京着。

東京の人の多さに、窒息するかと思いました。こういう生活をしていたんですね、私…。
人の少ないところで5日も過ごしてしまったので、社会復帰(?)できるかどうか不安です…。

東北の旅、とてもリラックスできました。
もう一度行きたい…。今度はこんなに移動しないようなプランで。(田沢湖と角館だけで3泊とか、奥入瀬と十和田湖に八甲田を加えて3泊とか)

移動日

実は今はもう家に帰ってきているのですが、更新できなかった日のことを書いておかなければ。

10月11日。この日は角館から平泉への移動日。
9時43分、在来線である田沢湖線に乗りました。驚いたのは、自分が電車の乗り方がわからなかったこと。ドア近くのボタンを押して乗り、ボタンを押して降りるんですね!無人駅では、整理券を取ります。しかも使えるドアが限定されている。開けたドアは乗客がまた自分でボタンを押して閉める。異国へ来た気分です。地元の人には当たり前なんでしょうが。

余談ですが、東北の車掌さんは、大阪の車掌さんと違って、アナウンスに訛りがほとんどなく、聞きやすいです。

角館から平泉へ行くのに、秋田は通らないんですが、ちょっと遠回りして、秋田駅へ出ました。実は、持っていた資金が足りなくなったので、口座が作ってある銀行があるところへ行かざるをえなかったんです。時間がかかってしまいましたが、帰れなくなるところだったので、救われた思い。(自分のお金だけど)
この旅で、自分の世間知らずがよくわかりました。コンビニにATMがあるというのは、全国の常識ではなかったんですね。。。そして、新幹線が止まる駅なら、大きな銀行ぐらいあるはず、という思い込み。角館にも田沢湖にも、一ノ関にも大曲にも新幹線は止まるけれど、私が求める銀行の支店はない!

資金調達後、再び電車(奥羽本線)に乗り、横手で北上線に乗り換え。終点、北上で降りました。次に乗る東北本線が出るまでに30分あったので、一旦、駅の外に出てご飯を食べました。このとき既に15時半になっていました。。。お腹すいた。。。
次に乗ったのは15時55分発一ノ関行き。16時半、ようやく平泉で下車。うっかり(何年かぶりに)切符を無くしてしまいました。失くした切符…いくら分だと思ってんのさ、私!情けなかったんですが、どこを探してもないので、駅員さんに話して、清算することにしました。
駅員さんはちょっと呆れ顔。「いくら分の切符?」と聞かれ、「駅員ならわかるだろうに!」とは思ったのですが、素直に答えると、「ああ、あってますね。本当にそこから乗ったんでしょうね」と…。テストかい、今のは!でも、このテストに無事に合格(?)したので、駅員さんはそのまま通してくれました。ありがとうございます!!
既に16時半。観光予定の場所は全て17時までなので、急いで一番近い毛越寺へ。
月と池とのコントラストが綺麗でした…。
平泉は鎌倉と雰囲気が似ているように思います。鎌倉好きの母を連れてくればよかったと後悔。

毛越寺拝観後、電車の時間がまだあることを携帯で確認して、ガイドブックに載っている温泉へ行くことにしました。時間的にはあまりゆっくりできなかったけれど、ずっと電車移動で凝った身体をほぐすには、いい選択。
18時41分、一ノ関着。これまた期待したほど大きな駅じゃないのでがっかり。(ホテルを探した時、ホテルが沢山あるから、もっと都会的なのかと思っていたんです)
駅前にあるのは、居酒屋かラーメン屋ばかり。仕方がないので、1軒のラーメン屋に入り、塩ラーメンと餃子を食べて、宿へ向かったのでした。

在来線での移動は、楽しかったんですが、やっぱり時間がかかりますね。

2008年10月10日金曜日

田沢湖 編

昨日の十和田湖に続き、二つ目の湖。

わらび座の劇場があるたざわこ芸術村から、一度角館駅へ戻り、電車とバスを乗り継いで田沢湖へ。
遊覧船に乗ろうと思っていたのですが、電車の中でガイドブックを読んでいたら、「サイクリング」という文字。よし!自転車に乗ろう!
と、勇んでいたのはいいのですが、田沢湖駅に着いてみると雨。おいおい、角館は晴れてたじゃんか!
ところが、バスに乗っている間に雨はあがり、田沢湖に着いたときにはいいお天気。やった~!

「自転車、お借りしてもいいですか?」
「あのぅ…、うち、4時半までの営業なんですけど…」
「まだ2時半ですよね?2時間でお返しすればいいですよね?」
「1周すると、2時間から2時間半かかるんですよ。お客さんは若いから2時間でも大丈夫かもしれないけど」
「2時間でお返しします!」

というやり取りの末、自転車を借りて出発!湖の周りは約20キロだそうです。2時間から2時間半と言われたので、何としてでも2時間以内に返そうと、最初はかなりスピードを出してしまいました。まあ、そもそも何かが見たくて来たんじゃなくて、湖そのものに癒されたくて来たんですからね。右手に林、左手に湖という環境で、風を切って自転車がこげるなんて、最高なわけです。
たまに車に抜かされるだけで、ほとんど人に出会わずに進むことができて、木々の香りと波の音のダブル・ヒーリング効果。気持ちよかったなぁ~。自分にはこういう一人で自然の中でのんびり(猛スピード出してたけど、気分的にはのんびり)する時間が必要なんだな、と改めて感じました。

最初の名所、御座石。地図を見ると、このあたりで1/4の距離らしいのですが…あれ?まだ20分しか経ってないじゃん!これじゃあ、全部回っても2時間かからないよ。それはもったいない!もうちょっとゆっくり、ぎりぎり2時間で進まなきゃ。(1時間400円というレンタル料)
ということで、少しペースを落として進むことに。それでも、誰かとおしゃべりしながらというわけではないし、それなりのスピードにはなっていたと思います。

またいつか、ここに来たいな…。気持のいい季節は春なんだろうけど、花粉症の私はこのスギ林の中を通るのは自殺行為だろうな…。やっぱり秋か…。来年の夏休み、いつごろになるんだろう??ここに雪が降る前に取れるといいんだけど…。などと考えながら進んでいると………

プスッ!ガラガラ・・・

何?今の音は…?

私の今回の旅はハプニングだらけです!なんと、残り7キロのところで自転車がパンクしてしまいました!
それでもサイクリングを続けたい一心で、しばらく進んでみましたが、これ以上この状態を続けると、自転車そのものを痛めてしまうとあきらめ、レンタルしたお店にSOSの電話。
それから15分後、迎えに来てくれた軽トラックに自転車とともに乗り込み、スタート地点まで運んでもらいました。

次こそ、次こそ完走するもん!自転車で!!

武家屋敷&わらび座 編

昨日、角館では、食事をして寝るだけになってしまったので、今日は朝から活動。
8時半には宿を出ていました。
まずは桜並木。角館と言えば桜です。
ただし、当然今は何も咲いていないわけで。でも、通っておきたかったんです、花がなくても!
途中、「百穂苑」という店(ガイドブックにも載ってた)の看板に、でかでかと「細々と営業中」と書いてあるのを見て、一人でウケてしまいました。
武家屋敷の通りはさすがに重厚な趣。9時から公開というところが多く、門がしまっていましたが、開いていた岩橋家に勝手に入ってみると…おや、小さい。その後、(9時過ぎてから)河原田家、小田野家も中に入ってみましたが、やはり小さい。一人座ったらもう充分。あれで仲間を集めて話すなんてこと、できたのかしら?
現代人は身体が大きくなっているんですよね、昔の人よりも。身体は大きく、肝っ玉は小さくね!

資料館などもあるのですが、兜やら何やらにはさほど興味がないので、たくさん歩くことを優先。とりあえずぐるっと回って、駅へ向かいました。
途中、たざわこ芸術村のシャトルバスが駅へ向かっているのに抜かれました。あれに乗れたら無料だ!と急いで駅へ。
乗れました。私以外に、ご夫婦がやはり同じお芝居を見るために乗っていらっしゃいました。
運転手のおじさんが何か説明してくれたのですが、訛りがひどくて、聞きにくい…。東北の発音に不慣れなんですよね、私。10時少し前に劇場着。

開演まで間があったので、周囲をぶらぶらすることにして歩き出すと、劇場前に「第2・3・4稽古場→」という立て札あり。

…け…稽古場?!

「火の鳥」の稽古場は確か…、と思い、わくわくしてしまいました。稽古場へ続くこの小道、トンハさんも歩いたんだなぁ~という思いに耽ってしまうのは、ファンなら当たり前ですよね!
トンハさんの言う、「マイナスイオンたっぷり」の環境のいい稽古場。都会っ子のトンハさんが癒された空間なんだな…などと考える私は、癒されるどころか大興奮。
さらに劇場に入ると、「火の鳥」の舞台写真が飾ってあり、懐かしいトンハ我王に見入る私。もう少しで、「これ、額ごと売ってください!」と叫ぶところでした。
終演後、スタッフさんにお願いして、今回村人役で出演していた研究生の方にご挨拶させてもらいました。mixiでメッセージのやり取りをした方で、私が「10月に見に行く」とお伝えしたら、「ぜひ声をかけてください」と言ってくれたので、お言葉に甘えちゃいました。ちゃんと差し入れ持って行ったんですよ。青森で買ったものだけど…。

まずはここまで。次は田沢湖編。

2008年10月9日木曜日

一人旅(3)~十和田湖~

ここから今日の話。
宿で朝食をとって、9時のバスで昨日見られなかった十和田湖へ。奥入瀬の残りを歩こうかとも思ったけれど、朝の天気予報では雨になるというので、天気がいいうちに遊覧船に乗ろうと判断。
遊覧船は10時発。約50分。「男らしい景観」「女らしい景観」と言われる御倉(おくら)半島、中山半島などを通るのですが、この「男らしい」「女らしい」については、「差別だ!」と怒る人はいないんですかね?(別に私がそう思ったわけではないのですが、景観が男らしいだの女らしいだの、っていうのが珍しいな、と)

休屋で降りてバス乗り場へ。
青森へ行こうか、盛岡へ行こうか悩んだのですが。バス案内所の人に聞くと、青森まで3時間、盛岡まで2時間15分というので、角館に着く時間を考えて、盛岡へ行くことにしました。昨日の宿のおばさんが、「八甲田も見ていかなきゃ!」と言ってくれたので、行きたかったんですが。紅葉が70%という八甲田山は見ること叶わず。
バスまで少し時間があったので、きりたんぽを買って食べながら十和田神社へ歩いて行きました。途中、「開運の小道」というところがあったので、これはぜひ!と思って通りました。風の神、火の神、山の神、天の岩戸、金の神、日の神などと名付けられた岩穴を見ながら進むと、十和田神社に着きます。ちょっとお参りしてから乙女の像へ。高村光太郎の遺作となった乙女の像。夫人をモデルに作ったといわれているそうなのですが、意外にごっつい。ここでも外国人観光客だらけ!広東語が飛び交っていました。。。
バス停近くの休憩所に戻り、両親へのお土産に岩魚の甘露煮を、自分のおやつにずんだ饅頭(ちゃんと中は緑色)を買って、盛岡行きのバスに乗りました。

実は、十和田湖での遊覧船の中で、リュックサックに穴があいているのを発見。中の物が落ちるほど大きくはないんですが、恥ずかしいぞ、これは…。と思い、盛岡駅近くのお店で購入。

田沢湖線で角館まで行ってみたかったんですが、数時間に1本しかないんですね、この路線。新幹線の方が本数が多い。なんじゃ、こりゃ。(これも、地元の人には当たり前なのかもしれませんが、やっぱり私は首都圏の人間なんですね…)
仕方がないので、予定外ではありますが、秋田新幹線「こまち」に乗って角館へ。17時15分、角館着。

新幹線が停まるような駅だから、ごはん食べるところには困らないだろうと思ったのが、これまた私の首都圏人間らしさ。駅を出ると真っ暗だわさ。こんなんだったら、夕食つきの宿にするんだった。
結局、こともあろうに秋田まで来て、ラーメン食べましたよ。秋田と言ったら「米」だろう!と自分にツッコミを入れつつ。いいもん。明日どっかでごはん食べるもん。

ガイドブックを見ると、ホテル近くに温泉があるはず。よし!と思って行ってみたら、なぜか閉まっている。本には夜10時までって書いてあるのに…。どこかに理由が書いてある貼り紙でもあったのかもしれませんが、あまりに真っ暗なので、近づけませんでした。

温泉もダメ、お米もダメというんじゃつまらないので、開いていた酒屋さんで田沢湖ビールを購入。何種類かあったので、本当は全部飲んでみたかったんですが、それほど酒飲みではない私には無理だろうとあきらめました。

これからテレビでも見ながら、ビール飲みます。

一人旅(2)~奥入瀬渓流~








天気予報では、あまり良くないようなことを言っていたのですが、私が焼山に着いた時には、雲はあるものの、わりといい天気。さっそく歩くことに。



13時40分、出会い橋を出発。最後までは行けないまでも、できるだけ進もうと、ちょっと早足気味。渓流に癒され、森林浴気分で…と言いたいところですが、最初のうちは蜘蛛の巣に悩まされました。ガイドブックには「遊歩道が整備され」とあるんですけどね、何をもって「整備」とするかは人それぞれと言ったところ。遊歩道はあるんですが、山の中の小道という感じなので、時々「え?これを進むの??」と思われるようなところもあり。蜘蛛の巣を避けようと、傘を振り回しながら進みました(木々は傷つけていません!)。



最初の出会い橋や、楓橋から見た風景が、すでにガイドブックに載っていそうな渓流なので、結構満足。その後、歩き出したのはいいんですが、焼山から最初のスポット石ケ戸までが結構長く、不安になりました。川に沿っているわけだから、道を間違えているはずはないんですが、かなり歩いているのに、ガイドブックには大して扱われていないんですもん。焼山から石ケ戸まで4キロくらいだったかな。



その後は2,3キロおきに、ガイドブックにあるような滝やら流れやらがあるので、安心しましたが。



携帯で撮った写真を友人に送ろうと思ったら、電波が届いていない。自分の都会慣れに呆れてしまいました。あるわけないんです、こんな渓流に。見回わすと、道路に街灯がない。これは帰る時、バスを逃すと大変だぞ、と焦りました。明るいうちに気付いてよかった。途中途中、バス停があると、最終の時間を確認して進みました。あと何分あるから、もうちょっと進もう、みたいな感じで。



石ケ戸の次の名所である雲井の滝は壮観。見たとたん、「うわ~」と声をあげてしまいました。



反対にがっかりしたのは玉簾の滝。パラパラとしか水が流れていなくて、「これが滝??」ってな。この程度なんだったら、滝ってことばは使わずに、ただの「玉簾」だけのほうが感動しそう。



その後、白布の滝だの、白糸の滝だの、不老の滝だの、さまざまな名前のついた滝を見ながら相変わらずの早足で進みました。個人的には滝よりも「○○の流れ」というような名前のついたところの方が好きです。阿修羅の流れとか、三乱の流れとか。(阿修羅の流れはかっこよかった~。その先に激しく水が流れ落ちる滝が遠くに見えたのですが、その近くには遊歩道が作られておらず、木々の隙間から見えただけでした。残念)



16時35分、銚子大滝まで来ました。あと1.4キロで子ノ口と書いてあるのですが、16時50分が最終のバスなので、これ以上、歩いてはいられません。十和田湖の姿を見るのは諦めるしかありませんでした。



一人旅(1)~奥入瀬到着まで~



昨日から一人旅をしています。昨日泊まった宿では、パソコンが使えなかったので、今書いているというわけで。


まずは昨日のことから。


8時28分の新幹線「はやめ」…いや、違った、「はやて」に乗って出発(今の一文は、「火の鳥」がわかる方だけ笑ってください)。


「はやて」と「こまち」が同じ電車で、途中切り離しだということを初めて知りました。途中まで同じ道なんだから、当たり前と言えば当たり前だけど。盛岡手前のトンネル内で停電のため停車!一瞬焦りましたが、5分くらいして動き出して安心。
11時35分八戸着。あまり時間がなく、コンビニでおにぎりを買って、西口のバス停へ。これを逃すと次が15時なので、なんとしてでも11時50分発のに乗っておかねばと焦って乗りました。乗り場が解りやすくてよかった…。
バスの中は外国人客が多い。観光地へ行くんだから、当たり前かもしれませんが、職場を離れても外国人と出会うのか…と、ちょっと現実に引き戻された感じ。
杉とシダが茂る山道のところどころに沼があるんですが、眺めていると、妖怪が遊びに来ても不思議ではない気がしてきました。夜ごと子供のような声をあげながら、水遊びをしていそう。人間が来たから、ちょっと悪戯してやろうか、みたいな。こんなことをのんびり考えていると、急に道路が現れて、景色は稲穂の黄色い絨毯に変わりました。水は妖怪のものから、稲のものになるというわけで。やがて町に入って、六戸へ。

十和田市。「馬肉屋」など、珍しい店があると思いながら眺めていると、街に馬 や蹄鉄のオブジェ。十和田市って、馬が有名なんですか?無知でごめんなさい。あとで調べてみようっと。
13時半、焼山で下車。

2008年10月8日水曜日

「仮名手本忠臣蔵」C・Dプログラム


2日つづけて平成中村座 通し狂言「仮名手本忠臣蔵」。 (日付が変わってしまいましたが、見たのは7日です)
今回はC・Dプログラムを観て来ました。

演目は昨日のといくつか重なっていましたが、配役が違っているので、比較しながら楽しく観ました。いわば歌舞伎版ダブルキャスト。ダブルキャストというだけではなくて、演出も細かいところが違いますね。私の今日の席は、昨日よりも花道が近かったので、「今日勘太郎君がやる役、昨日、最後に花道通った!」ってワクワク待っていたのに、通らなかったことが2回ありました。。。

山科閑居の場って、以前、松本幸四郎・市川染五郎親子が出ていたのを見たことがあります。あの時は筋書きも持っていなかったし、イヤホンガイドも使ってなかったし、前後と繋がってなかったしで、全然理解していなかったんですが、今回はずっと忠臣蔵の話なので、よく理解できました。忠臣蔵って、さまざまな人の深い物語が詰まった作品なんですね…。以前、幸四郎さんで見たときにはさほど魅力を感じなかった本蔵役。今回(片岡仁左衛門さん)見たら重みが感じられて涙が出そうになりました。(役者が違うからか、2回目だからか)

松の間刃傷の場。塩冶判官が人情沙汰に及んだ時、逃げていく高師尚に刀を投げるところ、昨日の中村勘三郎さんのを見て、かっこいいなあ~と思っていたんですよ。同じシーンを今日、中村勘太郎君がやってくれました。身体が大きいからか、若さ故の迫力があるからか、昨日よりも切羽詰まった様子が出ていてよかったです。いや~、かっこよかった!それから、やっぱり昨日はお父さんの方で見た勘平腹切の場。美しかったぞ、勘太郎君!!君の死に様は最高だ!!

あ、でもね、勘太郎君がやれば何でもいいと思っているわけではないんですよ。たとえばDプログラムの最後、祇園一力茶屋の場。ここで今日勘太郎君が演じていた寺岡平右衛門は昨日、中村橋之助さんが演じていました。橋之助さんの方がよかった、これは…。大序での桃井若狭之助なんかは、どっちもよかったんですけど、平右衛門については、やっぱり先輩にはかなわなかったな。
大序での塩冶判官は、お父さんと勘太郎君で別々の魅力があって、どっちもよかった。

昨日は大星由良之助や塩冶判官が中心の構成だったのですが、今日は加古井本蔵が中心の構成でした。同じシーンでも、どういう人を中心に置くかを変えるだけで、見え方が変わってくるから不思議です。最初にも書いたように、演目が昨日と今日でダブっているものがあったんですが、味わいが違いました。

ああ、そうそう。Dプログラムでハプニングが一つ。祇園一力茶屋の場で、勘太郎君がドシンと勢いよく尻餅ついたら、鬘が一緒にぴょこんと跳ね上がって、取れてしまったんです。それも、遊びほうけているように見える大星由良之助を志士たちが斬ってしまおうとしていて、それを止めるという切羽詰まったシーンで…。拍手しようと準備していた人たちも思わず苦笑。客席に笑いが広がってしまいました。後ろ向きだったから、本人の顔は見えませんでしたけどね。焦っただろうなぁ~。

2008年10月7日火曜日

平成中村座「仮名手本忠臣蔵」

さあ、今日はどの劇場へ?…タイトルの通り、浅草寺境内に設けられた平成中村座へ。
午前11時開演のAプログラムから見て、Bプログラムの終演は夜の9時4分。途中、1時間半くらい間があったとはいえ…いや~、長かった!

題材はもちろんタイトル通り忠臣蔵なんですが、作られた当時、大石内蔵助をヒーローとして扱うと幕府に弓引いているようにも見えるため、内蔵助と吉良上野介という設定ではなく、塩冶判官の仇である高師直を討とうとする大星由良之助と四十七名の志士たちの話ということになっていました。何をモデルにしたか見え見えなのに、いざというときには申し開きできるようにちょっとだけ設定を変えているところが当時の権力を小馬鹿にしているようで面白い。
大序から始まって、三段目、四段目と続くわけですが、同じ役を違う役者さんがやったりするので、イヤホンガイドか筋書きのどちらかがないと、一瞬わからなくなりそうです。だってAプログラムでは勘太郎君が早野勘平、七之助君がおかるだったのに、Bプログラムでは勘三郎さんが早野勘平で、孝太郎さんがおかるになっているんだもの!ちょっと見ない間にずいぶん老けたなと…(^^b
橋之介助さんなんて、最初は憎々しげに高師直を演じていたのに、次に登場した時にはただの山賊になっていたりして。(いや、これがまた美しかったんだけれども)

役者さんたちは大変ですよね。一日でこれだけの役をこなしていくわけだから。どうやって稽古しているんだろう??勘三郎さんなんて、昼のAプログラムで、塩冶判官として切腹して、夜のBプログラムでは勘平としてまた切腹。これは体力・気力ともに使いそう!

1日であまりにもいろいろ見てしまった感じなので、うまく感想がまとめられません…。
ただ、小屋を出る時に思っていたのは、「Bプログラムの最後の20分だけ、もう一度見たい」ということでした。なぜかって?…勘太郎・七之助の兄弟が目当てだった方はお分かりでしょう??
雪が降る中の小林平八郎と竹森喜多八の立ち回りがかっこよかった!!
高師直を討ち取るところよりも、こちらがメインの見せ場になっているというのが面白い作りですが、それをこの兄弟がやってくれたことが嬉しかったです。勘太郎君目当ての私としては、彼が負ける方の役だったことはちょこっと悲しかったのですが、でも、死にざまの激しさには拍手!でした。

今回、片岡仁左衛門さんが大星由良之助役で出ているんですが、この人のオーラはすごいですね。Bプログラムを観たとき、私の席は左の椅子席の1列目だったので、花道が目の前。最初この席に座ったとき、「勘太郎君、通らないかなぁ~」くらいにしか思っていなかったんですが、始まってみたら、正直なところ、勘太郎君にはあまり目がいかなかった(^^b (注:Bプログラムでは、あまり花道を通らなかったというのもあるんですが)
もうね、仁左衛門さんと勘三郎さんと橋之助さんのオーラにやられっぱなしですわ。中でも仁左衛門さんはすごい!ミュージカル「ダンス・オブ・ヴァンパイア」を観たとき、後ろから客席を静かに歩いて登場する祐さん(山口祐一郎さん)のオーラの凄さに身動きが取れなかったんですが、その時と同じ。祐さんと違って、仁左衛門さんたちはファンでもないのにね。シャラ~ンと音がして、花道から完全にはけてしまうまで、ただただ見送るしかない。小屋全体が取り込まれていました。

座り続けたので疲れてしまいましたが、楽しかった!

2008年10月5日日曜日

市村正親さん主演・「KEAN」

ようやくとれた夏休みの1日目。
銀河劇場で公演中の「KEAN」を観てきました。市村正親さんのストレートプレイを生で見るのは初めてです。(テレビで「ハムレット」を観たことがあるけど)

実在したイギリス人俳優キーンを描いた作品です。私生活は酒に溺れ、女遊びの激しい借金まみれの卑しい男。しかしひとたび舞台でシェイクスピアの悲劇を演じさせれば、そこにはキーンではなく、登場人物そのものが息づいて見えるほどの天才的な演技力。パンフレットによると、キーンの天才的な芝居を表現するときに、「キーンではなく、ハムレット(←じゃなくてもいいのですが、そのとき彼が演じた役名がここに入ります))その人がいた」と表現されるんだそうです。他の役者さんの場合だと、「今日、○○(役者名)を観てきたよ」となるところが、キーンの場合は「今日、ハムレット(役名)を観てきたよ」になるのだと。
演じる市村さんは言うまでもなく演技派ですから、観客としても市村さんというより、キーンを観ているような錯覚を起こしました。この人の演技の幅の広さには、毎回感動します。
キーンが恋い焦がれるデンマーク大使夫人に高橋恵子さん。この方は一度、コーヒーショップでお隣に座っていらしたので、横顔ですがじ~っと見てしまったことがあります。その時はマネージャーさんとお話されていたからかもしれませんが、「厳しそうなオバサンだ…。テレビで見るほど美人じゃないし」とか失礼ながら思ってしまったんですよね。でも、舞台に立つとさすが女優。とっても綺麗で、気品が漂っている。うむ…これが役者というものか。
キーンを気に入って、いろいろと世話をやきつつ、ライバル意識を燃やすイギリス皇太子に鈴木一真。どこかで聞いたことがある名前だと思ったら、数年前にNHKの朝の連ドラに出ていましたね。今回、コメディ的な間がうまく取れていて、声質も役柄にぴったり。市村さんと一緒にいると、どうしても市村さんの貫録が勝ちますが、でも放蕩息子的な皇太子を好演しています。ラストシーンはもうちょっと!かな。でも、全体的に好感がもてて、良いです。
キーンのファンで、彼にストレートに感情をぶつけてくる商人の娘に須藤理沙。あれ…鈴木一真に須藤理沙って、まさにNHKの朝の連ドラの二人じゃん。
彼女の話し方は、朝の連ドラの頃、ちょっと苦手だったんですよね。あの頃よりずっと上手くなっていて、安心しました。市村さんと一緒にいるシーンが多いから、彼の威力にどうしてもかすんでしまうんですが…。高橋恵子さんほど渡り合えないのは、仕方のないことでしょうね。経験ってものが違うから。
上記4人がメインキャストですが、そのほかに光っていたのが、キーンの近くで彼の世話をするサロモンを演じていた中嶋しゅうさん。ガサツですが、友人として心からキーンを愛して、世話をし続ける付き人。市村さんと一緒にしっかり笑いも取れるし、じ~んとするようなお芝居もさらっと嫌みなく、濃すぎず薄すぎず演じることができる人でした。

このあと、演出的な部分のネタバレになることをちょっと書きます。これから見る方はお読みにならない方がよいかと思います。


2幕、市村さんは興奮した様子で長々とセリフを叫び、言い終わったと思ったら倒れるんです。そこにスタッフが駆けつけ、「どうする…」とささやく声。そして幕が下りる。客電がついて、しばしの沈黙。
客電ついちゃったよ…。演出だよね、これ…。いや、それにしては沈黙が長くないか…?市村さん、ずいぶん力入れて叫んでいたし…もしかして、本当にアクシデントで倒れたか?…今日、体調悪かったのかな……と、半ば心配になったころ、幕の間からサロモン役の中嶋さん登場。「あのぉ、大変言いにくいんですけど…今日はこれ以上、続けられません」(と、すぐ引っ込む)
これを聞いて、私は一安心。あ、今の言い方はサロモンを演じている人の言い方だ。「キーン」が舞台で倒れただけなのね、「市村さん」じゃなくて。まんまと演出にひっかかっちまった(^^b

もうひとつ驚いたのはカーテンコール。みなさん、稽古着で登場するんです。衣装もカツラもとって。おかげで、誰が誰やらわからない。おやおや。実は劇場にいる時には、これで何をしたかったのか、いま一つわからなかったんですよ。でも終演後、プログラムを読みながらいろいろ思い返していたときにハッとしました。
キーンは大使夫人のエレナに恋をします。危険な恋に憧れる上流階級のご夫人は、その状況に酔って彼に応えようとします。しかしそれは上流階級の生活に飽きた奥方の単なる遊び。天賦の才能を持つ男が自分に夢中になっていることに酔っているだけで、所詮は彼を「役者風情」としてしか見ていないんですよね。私は観客の一人として、キーンやエレナに感情移入しながら舞台を見ていたわけですが、結局はお金を払った観客として(3階席だったので、文字通り)「高みの見物」をしていただけで、本当に彼らの苦悩が理解できているわけではない。稽古着で登場し、にこにこと頭を下げる彼らから、「今までのは全部芝居だよ。あんたたちは娯楽として見ていただけだろう??」言われているような気がしました。観客はキーンを本当には理解していないエレナと同じなんだ…。彼らのことを見ているようで、「演じている」ところしか見ていない。当たり前のことですが、それを本当に意識したことなんて、今までなかった…。ここに思い至ったとき、頭から水をかけられたような衝撃を受けました。
こんな皮肉で素敵なカーテンコールは見たことがない!!

何だかとっても充実した気分です。舞台の世界は素晴らしい!って大声で叫びたい。